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ユニヴァーサルが『魔人ドラキュラ』(1931)の5年後に制作した『魔人ドラキュラ』の正当なる続編。ブラム・ストーカーの短編小説『ドラキュラの客』を原作とする、とは言うものの殆ど原型を留めておらず、事実上ユニヴァーサル・オリジナルの脚本となっている。物語そのものがまさに『魔人ドラキュラ』でヴァン・ヘルシングがドラキュラに杭を打ちこんだ直後から始まる完全なる続編であるためドラキュラは登場することあたわず、本作ではドラキュラ伯爵の娘が主役として登場する。
しかし、このドラキュラの娘を演ずるグロリア・ホールデンが随分と頬骨の張った骨ばった女優であり、個人的にはどうも好みではないのである。しかも物語はこのドラキュラの娘が恋心を抱く心理学者の手を借りて吸血鬼の呪いから自由になろうと欲するという、全体として野暮ったい昼メロのような調子なのである。様々な怪奇幻想映画の紹介本で取り上げられる、ドラキュラの遺体を荼毘に伏すシーンや、明かりの灯ったドラキュラ城に怯えるジプシー達といったシーンは確かにぞくぞくはするものの、残念ながら『魔人ドラキュラ』に匹敵する怪奇的要素は作品全体を通じては存在しない。
吸血鬼映画としては、かなり大人し目ではあるもののはじめてレズビアニズムを明示的に描いた作品であるため、今後もその歴史に留まるべき映画であるが、逆説的に言えば、本作の価値はそこにしかないとも言える。『魔人ドラキュラ』から直接繋がる続編であるにも関わらず、飛行機や車、電話が頻繁に登場する本作は歴史的考証も曖昧であり多少の疑問が残る。
私のような怪奇の血が濃い人間であればエドワード・ヴァン・スローン演ずるヴァン・ヘルシングの再登場にニヤリとすることが出来る作品ではあるが、やはりマニア向けという印象は拭えない。ユニヴァーサルのドラキュラ・シリーズはやはりルゴシを失った時点でその魅力を失ってしまったのだ、と痛感する作品である。
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