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フランケンシュタイン復活

Son of Frankenstein(1939)

Director
ローランド・V・リー

Cast
ボリス・カーロフ / ベラ・ルゴシ / バジル・ラズボーン / ライオネル・アットウィル

Production Company
ユニヴァーサル

ユニヴァーサル・フランケンシュタイン・シリーズの第3弾にしてボリス・カーロフが怪物を演じた最後の作品。しかし、前作で言葉を覚えた怪物は再び物言わぬ存在となり、しかもヤクのベストという奇妙な衣装を身に纏っての復活となる。

ところが本作は怪奇映画でありながらも、怪物の存在感が前2作と比較すると随分と薄いのである。これはその俳優序列にも明確に現れており、俳優の序列は当時性格俳優として売り出していたフランケンシュタインの息子を演ずるバジル・ラズボーンがトップに位置し、続いて怪物役のボリス・カーロフ、そしてイゴール役のベラ・ルゴシと続く。当然俳優序列は作品の中で俳優が占める重要度にも影響を及ぼしているわけであり、カーロフの怪物の存在感が薄いのは恐らくは偶然ではないはずである。

とはいえ、やはりカーロフの怪物の演技は堂々たるものがあり、鏡に映る自らの姿に怯える演技や、イゴールの死体を発見した時の悲しげな仕草等、さすがは初代怪物役、と見る者を圧倒する迫力である。後に粗製濫造されるシリーズで怪物を演ずるロン・チャニー・Jr.やベラ・ルゴシ、グレン・ストレンジらの演技とは比べ物にならない程のその豊かな演技力は、若干歳を取り、頬がこけていた初作の頃の強烈なインパクトこそないものの、やはりカーロフは怪奇映画という狭いジャンル映画に限定されぬ優れた俳優であったことを如実に物語っていると言えよう。

本作でベラ・ルゴシが演じたイゴールは、『魔人ドラキュラ』(1931)に次いで彼が高い評価を得た演技でもあり、またライオネル・アットウィルが演じた片腕の警部は後にメル・ブルックスの『ヤング・フランケンシュタイン』(1974)で痛烈にパロディされた有名な役柄でもある。怪奇映画の愛好者であれば必見の価値ある作品のうちの一つ。是非御一見を。