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幽霊の館

Invisible Ghost(1941)

Director
ジョセフ・H・ルイス

Cast
ベラ・ルゴシ / ポリー・アン・ヤング / ジョン・マクガイア / クラレンス・ミューズ

Production Company
バナー

「大変!ルゴシお爺ちゃんがボケちゃった!」思わずそんなことを叫びたくなるような役回りをルゴシが演ずる、奇妙奇天烈な映画。正直何度観返してみても、あまりにいい加減な物語でよく理解できないという、何とも困った作品である。ベラ・ルゴシの悲しき晩年の迷作の一つ。

妻が愛人を作り家を出て行ってしまったチャールズ・ケスラー氏は、月日が経ってもその現実を受け入れることができず、毎年結婚記念日になると姿無き妻と食事をし、独り会話をするようになってしまっていた。しかし、姿を消したと思われていたケスラー夫人は、実は逃避行の最中交通事故に逢い、脳に障害を受けケスラー氏の庭師の家の地下で匿われていた。ある夜、地下を抜け出し館の近くを徘徊していた夫人の姿を見かけてしまったケスラー氏は、記憶を失い殺人を犯してしまう。

さて。一体どこから突っ込もうか。まず、ケスラー氏が妻の姿を見ると何故殺人を犯してしまうのか、その理由がよく分からない。妻の不貞に対する怒りが第三者への殺意へと変わり・・・とでも言ったところなのだろうが、演出や脚本のいい加減さにそんな考察をすること自体が馬鹿らしくなってしまう。ケスラー宅で何件も殺人事件が起こっているのに、全くケスラー氏を疑わない警察のシュールさ。挙句、ケスラー氏の娘の恋人が犯人として処刑されてしまうというビックリな展開。更に、その直後に瓜二つの弟ポール(勿論同じ俳優)が唐突に登場するに至っては、呆れを通り越し無我の境地へと観る者を誘う。この支離滅裂な脚本と演出には辟易とさせられること請け合い。

ルゴシ晩年の作品は、B級を遥かに通り越してZ級とでも言うべきものが数多いことで知られているが、本作はその中でも数多くのコンピレーションに収録されていることもあり、ある意味晩年の代表的な迷作の一つと言えよう。