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『ウェストサイド物語』(1961)や『サウンド・オブ・ミュージック』(1964)で知られる名監督、ロバート・ワイズがRKOのヴァル・リュートンの元で撮影した初期の作品。ワイズの『たたり』(1963)同様、影が非常に重い質感を持ち、画面全体が重厚な印象を与える作品である。
舞台は19世紀、エジンバラで医学の学校を開いているマクファーレン医師は、解剖用の死体を調達するグレンという男に弱みを握られていた。法の規制によって実験解剖用の死体を得ることが困難な時代にあって、彼はグレンを使って墓を暴かせては医学の研究用に死体を解剖していたのである。彼はグレンを通じて得た死体の研究によって足の不自由な少女の手術に成功するが、執拗に付き纏うグレンに対し、次第にその存在を疎み始める。
『恐怖の精神病院』(1946)同様にボリス・カーロフがその性格俳優ぶりを見事なまでに発揮し、医者という社会的身分の高い人間を操ることに自己の存在意義を見出す屈折したグレンを好演している。このグレンの屈折ぶりは尋常ではなく、グレンの存在を疎み殺害を企てるマクファーレン医師との格闘の際に「俺にお前を殺させるな、お前には生きていて欲しいのだ」「お前が死んだら俺はただのクズになってしまう」とまで言わしめる。まさに他者をゆすることに生き甲斐を感じ、そのことで自己を支えているという、この屈折したグレンの人間性こそがこの作品の恐怖であり、まさにRKOらしい怪奇映画と言えるだろう。
本作品はまた、カーロフと並ぶ怪奇映画俳優ベラ・ルゴシもまたキャスティングにその名を連ね、二大怪奇俳優最後の共演作品でもある。しかし役柄の違いはあるものの、役者としては永遠のライバル、カーロフの方が一枚上手であることが鮮明に感じられてしまうことも悲しい現実である。
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