顔のない眼

Les yeux sans visage(1960)



Director
ジョルジュ・フランジュ

Cast
ピエール・ブラッスール / アリダ・ヴァリ / エディット・スコブ / ジュリエット・メニエル

Production Company
ジュールズ・ボルコン



交通事故で顔に大火傷を負った娘クリスチアヌのために、植皮術の世界的権威ジュヌシエ教授は、クリスチアヌと同い年の娘を誘拐しその顔の皮膚を移植する。しかし、移植された皮膚はやがて壊死してしまい手術は失敗に終わり、教授は新たな犠牲者へと手を伸ばしてゆく・・・。

今となっては「ありがち」なストーリーではあるが、本作品は明らかなグラン・ギニョルでありながらも、美しく物悲しい映像美で見る者を惹きつける、マッド・サイエンティストものの初期の傑作である。実際、顔の皮膚を移植する際のシーン等、相当にグロテスクでショッキングなシーンがあるのであるが、その映像の美しさや、クリスチアヌを演ずるエディット・スコプの透き通るような可憐さと、その仮面の下から覗く物悲しい眼差しのためか、何故か見終わった時には、恐怖感よりも深い悲しみに溢れているのであるから不思議な作品である。

本作品と同様のテーマを扱った、ピーター・カッシング主演の『狂ったメス』(1967)では、カラー作品であることもあって、本作品のような上品さはなく、完全に怪奇映画然としていることも考えると、本作品の不可思議な魅力はやはり際立っていると言わざるをえない。個人的にフランス映画は気取った雰囲気が多いため好みではないものが多いが、数少ない私が傑作と考えるフランス映画の良質な怪奇映画である。




Previous Page Back to Movie Top Next Page

Back to Menu


Copyright(c) 1998-2007 Castle of the Darkness