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光る眼

Village of the Damned(1960)

Director
ウルフ・リラ

Cast
ジョージ・サンダース / バーバラ・シェリー / マイケル・グウィン / マーティン・スティーブンス

Production Company
MGM

ジョン・ウィンダムの古典的侵略SF小説の「呪われた村」の最初の映画化作品。ミッドウィッチという辺鄙な村で全ての人間や動物が一斉に意識を失うという怪事件が発生する。軍隊による調査が開始されるが、ある一定の範囲に接近するとガスマスクをした上からでさえも意識を失うため打つ手がなく調査が難航する中、突如何事も無かったかのように村人や動物達が昏睡状態から目を覚ます。そして村は普段の生活に戻ったかのように思われたが、やがて村の妊娠可能な女性全てが一斉に妊娠していることが判明する。生まれた子供達は異常に成長が早く、全員が金髪と奇妙な爪と目を持っており、同じ服を着て常に一緒に行動するという奇妙な集団心理があった・・・。

ジョン・カーペンターにより1995年にリメイクされたSF怪奇映画の古典的名作。原作では子供達が9歳にも関わらず外見は16歳という設定であるのに対し、本作は子供達の設定をより幼いものとし、本来ならば一番感情が豊かで無邪気であるはずの子供達が冷たく無表情に行動するため、一層不気味で非人間的な恐怖感が増している。

この『光る眼』(1960)が制作された1960年代は、冷戦の緊張が高まる中、50年に勃発した朝鮮戦争、そして朝鮮の分割を経て62年のキューバ危機、65年のベトナム戦争と軍事力を背景としたイデオロギーの対立が激化した時代である。そのため同じ服を着、個が存在することなく同じ意識を共有する子供達は当時の社会に深く影を落としていた共産主義を強く意識させる。

しかしそのような社会的背景を知らずとも、個性のない冷たい子供達は背筋を寒からしめるに充分なインパクトを持つ。外的宇宙からの侵略とも何とも説明されることなく進むミステリアスな展開も素晴らしく、原作の恐怖に匹敵する傑作である。リメイク版と合わせて是非とも一度は見て頂きたい作品。