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恐竜100万年

One Million Years B.C.(1966)

Director
ドン・チャフィ

Cast
ラクウェル・ウェルチ / ジョン・リチャードソン / マルティーヌ・ベズウィック / パーシー・ハーバート

Production Company
ハマー

「アキータ!」というわけで『恐竜100万年』(1966)である。『ジュラシック・パーク』(1993)がフルCGでリアルな恐竜達を描き出す以前の恐竜映画の代名詞の一つであり、怪奇映画の専門会社として知られるハマー・フィルム最高の興行収益を生み出した恐るべき作品。

何故恐竜と人間が同時代に生きているのか、プテラノドンは羽ばたかない、等の堅苦しい考古学的検証を問答無用で吹き飛ばす程のレイ・ハリーハウゼンのダイナメーションの素晴らしさ。そして、原始人には到底見えないラクウェル・ウェルチのダイナマイト・ボディ。もうそれこそがこの映画の全てであり、魅力であると言い切ってしまおう。金髪の種族は平和的で技術に優れ、黒髪の種族は野蛮で未開という人種差別的発想に基づくその設定も、「アキータ!」等の意味不明の台詞だけで強引に突き進むストーリーも、全てはレイ・ハリーハウゼンとラクウェル・ウェルチの前に霧散する。

生きたトカゲやクモをそのまま恐竜に見立て登場させるシーンは流石に閉口するが、海岸の丘からぬっと姿を現す巨大な海亀アーケロン、草食恐竜トリケラトプスと肉食恐竜ケラトサウルスの決闘、ラクウェル・ウェルチを掴み羽ばたくプテラノドン等、ハリーハウゼンの冴え渡る特撮技術に胸を躍らせぬ子供はいない。いや大人になった今の私でさえも、やはり何度見てもわくわくするものである。CGでは未だ成しえぬ「そこにいる」という現実感、そしてハリーハウゼンの造形センスに男の子の心を掴んで放さない何かがそこにはある。

なお余談ではあるが、低予算で映画を制作することで知られるハマーの逸話として、ラクウェル・ウェルチの衣装は撮影が進むにつれて予算削減のためどんどん布が小さくなっていったという。はてさて、あながち冗談とも思えぬ冗談である。