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タイタンの戦い

Clash of the Titans(2010)

Director
ルイ・ルテリエ

Cast
サム・ワーシントン / ジェマ・アータートン / レイフ・ファインズ / リーアム・ニーソン

Production Company
ワーナー

ダイナメーションと名付けられたコマ撮りによる特撮の神様、レイ・ハリーハウゼンの引退作をCGで銀幕に甦らせた意欲作。ペガサスが、大サソリが、メデューサが、クラーケンがハリーハウゼンのデザインに敬意を払いながらもよりアグレッシブに動き回るさまは、特撮技術の進歩を実感せずにはいられない。

ストーリーはハリーハウゼンの『タイタンの戦い』(1981)が「約束された英雄物語」であったのに対して、勇者ペルセウスがあくまで人間として自ら道を切り開いていくという、より現代にマッチした変更が加えられている。この変更によって、観る者は81年版よりも物語への感情移入が容易になったと言えるだろう。キャスティングもそれを強く意識していることは明らかで、ペルセウスを演じるサム・ワーシントンは、81年版のハリー・ハムリンよりも泥臭く人間臭く、等身大のヒーロー像を演じている。

そして、個人的に本作を観るにあたって何よりも楽しみであったのがメデューサである。ハリーハウゼンのメデューサを上回る存在感を放つものであるのか、それこそが本作の一つの目玉である。結果としては「メデューサがすっげー美人になってる!?」という意表を突くものであった。本作のメデューサは基本デザインこそは81年版と変わらないものの、顔面まで鱗に覆われていた81年版と比較し、非常に美しい顔立ち。それもそのはず、メデューサのCGのベースとなっているのは、ロシア人のスーパーモデル、ナタリア・ヴォディアノヴァなのであった。しかし残念なことに、非常にしなやかに、そして驚くべきスピードで動き回るメデューサは、81年版が持っていた異様なまでの恐怖感を失ってしまっている。ここはあえて動きを抑え、奇怪な雰囲気を漂わせて欲しかったところである。

とは言え、作品全体としてはオリジナルに十分な敬意を払いながらも非常に意欲的であり、良く出来たリメイク作品と言えるだろう。81年版がハリーハウゼンのダイナメーションが主役で物語は「おまけ」であったのに対して、脚本面でも十分に説得力のある改変が成されたのは正解であったし、何よりもクリーチャー達の基本デザインはオリジナルを踏襲したのも好感が持てる。是非オリジナルと合わせ、見比べて観て頂きたい作品。