ニウロティック・ドール
Auto-Modを筆頭に日本で独自に花開いた80年代の白塗りポジティブ・パンクのバンドの中にあって、唯一解散をすることなく現在に至るまで活動をしているバンド、それこそがNeurotic Dollである。意外に思われるかもしれないがAuto-Mod、Madame Edwarda、Phaidiaといった80年代ポジパン・レジェンド達は21世紀に入ってもなお活動を行っているが、いずれも一度解散を行っているのである。
Neurotic Dollは、ヴォーカルのNEU!を中心に1983年に結成。以来、実に40年間に渡って一貫して白塗りに拘り、独自の世界観を固持している。そのため、Neurotic Dollは「白塗り伝統芸能」と呼称されることさえもある。そのライブでは香が焚かれ、燭台と髑髏がステージに設置され、まるで魔術の儀式であるかのような世界が繰り広げられる。NEU!がタロットカードを客席へ撒く演出も含め、非常に様式美に拘ったバンドであると言えよう。
また、その長い活動期間故に過去の在籍メンバーは多数にのぼり、今では渋谷系として知られるカジヒデキが若き頃に在籍していた他、dipのヤマジカズヒデ、EX-ANSのSeiji、ASYLUMのGazelle、Auto-ModのYukino等、日本のライヴ・シーンを彩る錚々たるミュージシャン達がその名を連ねている。
しかし、その長き活動の一方で彼らの音源は非常に少ない。1986年に1000枚限定でリリースされた4曲入りのEP『Reveal -啓示-』以降オムニバス・アルバムへの参加以外にリリースがなく、『Reveal -啓示-』は恐ろしい高値で取引される事態が長らく続いていた。そんな中、2018年にEPに加えオムニバス・アルバムへ収録された音源をまとめ『Reveal -啓示-』がようやくCDにて再発されたのは奇跡と言っても良いだろう。
今もなおマイペースで活動を続けるNeurotic Dollであるが、是非ともこのまま「白塗り伝統芸能」を継続していって欲しい。
Discography (Album)
Released 2018
01.Death Labyrinth / 02.背徳の夜 / 03.Reveal -啓示- / 04.白夜 / 05.Cantharella -媚毒夢- / 06.鎮魂夜曲 (Mourning Ver.) / 07.Corruption -腐敗- (An Evil Omen Ver.) / 08.Gloria -闇の凱歌-
Released 2018
01.白夜 / 02.背徳の夜 / 03.Reveal - 双生夜 / 04.Notredame
Released 2018
01.白夜 / 02.腐敗 / 03.背徳の夜 - 双生夜 / 04.Notredame