The Monster Squad (1987)
Director:フレッド・デッカー
Cast:ダンカン・レガー / トム・ヌーナン / カール・ティボールト / マイケル・マッケイ
Production Company:TAFT エンターテイメント
ホラー版『グーニーズ』(1985)こと、『ドラキュリアン』(1987)。ドラキュラ、フランケンシュタインの怪物、狼男、ミイラ男、半魚人と勢揃いした往年のユニヴァーサル・モンスターを相手に、「モンスター・スクワッド」の子供たちが怪物退治に立ち上がる!
言ってしまえば本作は完全な子供向けのファミリー映画ではあるのだが、ユニヴァーサル・ホラーへの愛あるオマージュに溢れており、なかなかどうして面白い。冒頭の100年前のドラキュラ城の地下には『魔人ドラキュラ』(1931)でトッド・ブラウニングが謎の拘りを見せたアルマジロが2匹ちゃんとおり、ドラキュラはルゴシのメダリオンに似たものを着け、『夜の悪魔』(1943)のように蝙蝠へと変身する。フランケンシュタインの怪物は、勿論『フランケンシュタイン』(1931)同様に少女と川辺で出会い、狼男は『倫敦の人狼』(1935)を思い起させるシチュエーションで変身をする。
惜しむらくは、版権の都合からモンスター達のデザインにユニヴァーサルのそれを使うことができずに新たにデザインされているため、ぱっと見それらしいのであるが全員が微妙に残念な出来栄えという点であろうか。加えてミイラ男と半魚人の扱いが低く、見せ場もわずかしかないのも怪奇映画マニアとしては少々残念に感じられる。
それでも映画全体としてはテンポもよく、コメディ要素とホラー要素とファミリー要素がほどよく組み合わされており、家族揃って安心して観ることができる作品と言えるのではないだろうか。公開当時の邦題とキャッチコピーのセンスのなささえなければ、もっとヒットしていたかもしれない愛すべき作品である。
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